おばさんの始まりは「眼」から始まります。
いわゆる「老眼」というやつですが、これはおおむね40代半ばを過ぎるとやってきます。
一般的に考えれば、40代は「おじさん」「おばさん」の年齢です。
40代は子供がいれば、「〇〇ちゃんのママ」から「〇〇君(さん)のおばちゃん」に変わります。
パリバ働いていれば、それなりのキャリアを積み、体力、気力、容貌もちっとも衰えた気もなく、「おばさん」と言われることには、ちょっとむかつくし、認めたくない年齢ですが、身体的には微妙な変化が訪れます。いわゆる更年期症状が現れてきます。
50代になったら、もはやおばさんと呼ばれたところでむかつくことはなくなりますが
生理が上がり、更年期に入ったとたん、身内に一人や二人認知症がいたり、訃報の連絡がきたり、もしや自分の親もと不安にかられる年齢です。同じ年頃の友人に会うと、更年期と親の介護の話で「私もそうよ」とお悩み相談会になります。
60代はまだ、頑張れる!と思っていましたが
いざ、60代になってみると、持続力とか根気とか、記憶力、疲労回復は減少路線をまっしぐらに進んできます。どんなに睡眠をとっても、たとえ夜更かしをしたとしても、朝6時前には目が覚める。
睡眠も体力があればこそと思い知らされます。老化現象と時間の流れは坂を転がるのより早いので、これには笑うしかありません。
「おばさん」から「ばぁーさん」になっても
「60歳って、こんなもん?」って感じなのですが、
私自身、60って、もっと年寄りっぽいと思っていたけど、まわりを見渡しても、最近の60代ってそうでもないようです。なってみればわかるけれど、流れに逆らわなければ、これが結構楽しい。
まわりや人の目を気にしなくなる。孤立しなければ孤独も楽しい。
さらに、65歳になると、60歳より100倍楽しくなる。
5歳になると、少ないけれども年金はもらえるし、なんだかんだと使えるシルバー割は増える。
若い時の節約はマイホームや子供の教育費のための切羽詰まった節約だったのが
歳をとると、自分の生活のクォリティーを上げるための節約に変わります。
子供がいれば、それぞれが独立した生活を送り、親の役目も終わり、運が良ければ介護もひとまず決着がついたりします。家族ファーストから自分ファーストにシフトできるようになります。子供やパートナーとの関係も互助会会員と割り切り、実家の片づけや自分自身の身の回りの整理がつけば、もう怖いものなしです。最強のばぁーさんになれます。
現在、私は68歳。先月誕生日が来たので68歳新人です。
綾小路きみまろさんが、70代は「余生」ではなく、人生の「総仕上げ」と言っていました。
総仕上げまでに、あと2年。
きたる70代というのは、おそらく健康で毎日過ごせるラストチャンスになるかもしれません。
70代を楽しく笑って暮らせるように、手遅れにならないようにもうひと踏ん張りしなくっちゃ…(笑)と思う毎日です。
先日本屋に行くと、60代が主流だと思った書籍売り場が、80代、90代、102歳のぱぁーさんたちの楽しく生きるお手本本に入れ替わり、ずらりと並んでいました。ちなみに102歳のおばぁーさんは、私のふるさと尾道の方でした。
私も、この頃はできないことが増えてきて、物忘れが激しくなる毎日ですが、68歳、まだまだ若い!
孤軍奮闘で退屈している暇はありません。